「変形性膝関節症」と診断された70代女性。
なぜ平地は大丈夫で、階段だけが痛いのか?
その鍵は「脳の防御反応」にありました。
典型的な症状のパターン分析
変形性膝関節症
と診断
平地歩行は
問題なし
痛みの場所は
お皿(膝蓋骨)の下部
タオル潰し運動
(パテラセッティング)
階段を降りる際、私たちの体は着地の衝撃に備えて無意識に準備をしています。 痛みの原因は、足の脆さではなく、この「予測と準備のズレ」にあります。
「次の段差はこれくらいだから、これくらいの衝撃が来る」と脳が高度な計算を行います。 私たちは常に『予測と実際の行動』による結果から次の行動予測をおこなっています!
予測に合わせて、着地の瞬間に太ももの筋肉(ブレーキ)を働かせる指令を事前に送ります。
関節が動くタイミングがズレて予想外の衝撃が来ると、脳は「危険!」と判断し、警告信号として「痛み」を出します。 この警告信号が脳の誤動作により鳴り続けている状態で『痛み』が生じます!
長引く痛み(慢性痛)は、構造的な損傷よりも、脳の学習による「負のループ」が原因であることが多いです。 右のグラフは、この悪循環を構成する3つの要素を示しています。
※各要素が連鎖して痛みを強化しています
軟骨のすり減り・変形 ⇒ 痛み
筋力をつける・ダイエット(減量)・注射(ヒアルロン酸注射) ⇒ 関節に負担がかからないように…
骨の変形を治す(手術等)
脳の脅威予測と制御エラー
関節が動くタイミングと制御の再学習
「動いても安全」と脳に教える
世の中には「神がかり的な手技」があるように思われていたり「SNSなどで流行している手技」が良いと思われがちですが、治療の本質はシンプルです。
どの手技でも言えることは「脳の脅威予測」が下がり、痛みのアウトプットを変えてあげるだけ!ただそれだけのことなのです。
神がかり的な手技や〇〇をやったから痛みが取れた訳ではありません!
特に慢性痛の場合、
「痛みの原因は筋肉や骨の歪み(構造の問題)だけだ」と思い込んでしまうと、
実は本当の正体である
「脳が危険を警告するために出している警報(=痛み)」
という大事な事実が見えなくなってしまいます。
簡単に言うと:
「どこが壊れているから痛い…」のではなく、
「脳が『危ないよ!』と過剰に警報を鳴らし続けているから痛い」
という仕組みを、筋肉や骨格、姿勢の問題ばかり探していると気づけなくなってしまう恐れがあります。